皆さんごきげんよう。
日本で現存する天守は全部で12つ。
そのうちの5つが国宝に指定されており、松江城も、そんな5つのうちの一つです。
(他の4つは、犬山城(愛知)、松本城(長野)、彦根城(滋賀)、姫路城(兵庫)。)
それでは早速参りましょう!
島根県庁の敷地から。
松平直政の騎馬像が鎮座しています。
写真右奥に見えているのが松江城。てくてく歩いていきます。
北海道の道東しかり、やはり改めてこういうメッセージを目にすると、考えさせられるものがありますね。
奥にドーンと構えている松江城。
なんだかタイムスリップしたかのような光景です。
1600年(慶長5年)の関ヶ原の戦いの後、堀尾吉晴(ほりおよしはる)とその子・忠氏(ただうじ)により松江城の築城は始まりました。
松江開府の祖・堀尾吉晴公の銅像です。台座を含めると高さは6m。
銅像は2013年に完成したとか。
たくさんの松の木が堀周りにありました。風情を感じますねぇ。
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松江城の全景です。黒い姿がとても美しいです。
黒い城は、豊臣秀吉の大阪城に倣ったと言われ、技術的には白漆喰より易しいものの、経済性や耐久性に優れているそうです。
他に黒い城といえば、信州の松本城が思い浮かびますね。
見どころは、松江城のサイトをチェック ⇒ 国宝 松江城ホームページ:松江城のみどころ
ところで、天守が国宝に指定されたのは2015年です。
少し長文になりますが、国宝に指定されるまでの数奇な?経緯を少しだけご紹介します。
松江城の天守は、実は、1935年に一度国宝に指定されていました。
それが、1950年に文化財保護法が施行されると、それから2015年までの間は、ずっと重要文化財どまりでした。
なぜか? それは天守がいつ完成したのかが不明瞭であったためです。
天守は1611年に完成したと言われていますが、それを裏付けるものがありませんでした。
言ってみれば、文化財保護法は旧法に比べて基準が厳しかったんですね。
天守を再び国宝に。そんな機運の高まりを受け、2010年、市は、”松江城国宝化推進室”を設置。
有力な証拠として期待されたのが、1611年に完成したという事実が記された祈祷札の存在でした。
しかし、この祈祷札、1937年の調査では存在したと記録に残っているものの、現在の所在は不明。
市はどうにかして探し出すべく、広く市民へ情報提供を呼びかけました。2011年には、500万円もの懸賞金をかけています。いかに市が本気だったかが分かります。
そしてとうとう、松江城近くの松江神社で祈祷札が発見されます。
そこには、まさしく1611年に天守が完成したと記されていたのでした。
ところが、これで終わりではありません。
その祈祷札が、間違いなく松江城のものであることを証明しなくてはなりません。
松江城の柱一つひとつを確かめる地道な作業が続けられました。
やがて、ある柱の小さなくぎ穴が、祈祷札の穴と一致。ようやく天守の歴史が証明されました。
そのような経緯を経、2015年、天守は再び国宝に指定されたのです。
うーん、ドラマを感じますねぇ。(長々と失礼しました。)
天守から眺める松江市街。右手奥に宍道湖(しんじこ)が見えます。
松江城のできる前は、この辺り一帯は、宍道湖を中心とする寒村でした。
さて、こちらの素敵な建物は、興雲閣(こううんかく)です。
松江城と同じ敷地内にあります。松江市工芸品陳列所として建てられました。
今から100年以上前、明治36年(1903年)9月に完成しました。現在は県指定文化財です。
内部は自由に見学することができます。ありがたいですね。
明治40年(1907年)には、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)が宿泊し、迎賓館としての役割も果たしました。
うーん、とっても素敵! 素晴らしいです!
なにをかくそう、私はまさにこのような明治期の擬洋風建築が大好きなのです。
マジで住みたいです。毎朝テラスで優雅に紅茶とかコーヒーとか飲みたいです。
2階の大広間の様子。有料で貸切利用ができるようです。
こんなところで優雅にパーティ、素敵だろうなぁ。
(調べたら、1時間あたり¥2,083(税込)とのこと。なんだかめちゃくちゃ安くないですか?? こりゃ私なんかでも貸切できちゃうね。)
料金の記載はこちら ⇒ 興雲閣 | 水の都松江 松江観光協会 公式サイト
ジオラマが展示されていました。
ちなみに1階にはカフェもあります。
【おまけ】
宍道湖は、周囲およそ47km。日本で7番目に大きな湖です。
夕暮れ時です。宍道湖は夕日が美しいことでも知られています。
日没の30分くらい前からが一番の見時!
オレンジ色に染まる空。湖上に浮かぶのは、嫁ヶ島(よめがしま)です。
嫁ヶ島という名前の由来は、ある悲しい伝説によります。
若い嫁が、姑のいじめに耐えきれず、里帰りをした。近道にと、凍った湖上を渡っていると、氷が割れてそのまま水死してしまった。哀れに思った湖の神様は、一夜にして島(嫁ヶ島)を浮かび上がらせた。
※ 諸説あり。
静かな水面に太陽が沈んでいきます。
この光景はずっと変わらないままなのでしょう。
たくさんの人たちが湖岸から夕日を眺めていました。
宍道湖に夜が訪れようとしています。
そんな宍道湖を右手に見ながら南下していくと、玉造温泉(たまつくりおんせん)という温泉に到着します。
松江城付近から車でおよそ15分です。
出雲国風土記にも登場する、歴史のある温泉地です。
ゆっくりと一日の汗を流すとしましょう。
歴史に触れ、自然に触れ、温泉に浸かる。最高ですね!
【最後におまけの松江城アゲイン】
城よりも夕日の写真のほうが多くなってしまった気がしたので……。
うーん、美しい! 青い空に漆黒のボディが映えますな!
数少ない国宝指定の現存天守を持つ松江城、ぜひ訪れてみてください!
【観光情報まとめ】
登閣時間:am8:30~pm6:30(4月~9月)、am8:30~pm5:00(10月~3月) ※最終受付はそれぞれ30分前まで
登閣料:大人ひとり670円
※ 詳細の時間、料金等は次の公式サイトをご確認ください。
松江城の公式サイト ⇒ 国宝 松江城ホームページ
※ 土日祝は、県庁の駐車場が無料開放されます。ありがたい!
⇒ 島根県:駐車場の開放について(トップ / 管財課 / 駐車場)
興雲閣について ⇒ 島根県指定有形文化財 興雲閣
宍道湖について ⇒ 宍道湖(しんじこ) または 宍道湖|出雲観光ガイド【出雲観光協会公式ホームページ】
宍道湖夕日情報 ⇒ 宍道湖夕日情報 | 水の都松江 松江観光協会 公式サイト
※ 私は、宍道湖夕日スポット駐車場という無料の駐車場に車を停めて夕日を眺めました。
玉造温泉について ⇒ 玉造温泉公式サイト・たまなび【松江観光協会玉造温泉支部/玉造温泉旅館協同組合】
※ 日帰り温泉あります!
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