皆さんごきげんよう。
かつて東洋一のサナトリウム(結核療養施設)と謳われた南湖院(なんこいん)。
その第一病舎が、神奈川県茅ヶ崎市に現存しています。
歴史に思いを巡らせながら周囲を散歩してみました。
(3月分の更新間に合いました。。)
東洋一のサナトリウム「南湖院」の歴史とは
結核療養所「南湖院」は、明治32(1899)年に設立されました。
当時、結核は不治の病と恐れられ、治療法は「大気・安静・栄養」と言われていました。
そこで空気の清浄な海岸地帯にある茅ヶ崎村(現:茅ヶ崎市)が建設地に選ばれました。
最盛期には約5万坪の敷地の中に14の病舎・観測所などが点在し、「東洋一のサナトリウム」と謳われました。
昭和20(1945)年、米軍の上陸を想定した日本海軍に接収されると、南湖院は結核療養所としての役目を終えました。
また戦後は連合国軍に接収され、在日米軍の陸軍施設「キャンプ茅ヶ崎」として利用されました。
なお結核に対しては、1950年代以降になると効果的な治療法が確立され、日本での死亡率は激減しています。
平成30(2018)年、唯一残された第一病舎が有形文化財に登録されました。
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現存する旧南湖院第一病舎をゆく
第一病舎は明治32(1899)年に建築されました。
神奈川県に残る数少ない明治期の木造洋風建築です。
素敵な建物ですねぇ。
擬洋風建築好きの私にはたまりません。
屋根と扉の感じがとても良きですね。
ちなみに内部には入れません。外からの見学のみでございます。
敷地内には色々ある
跡地には有料老人ホーム「茅ヶ崎太陽の郷」が建てられています。(奥の建物)
敷地内を散歩。
これは”ひょうたん池”というらしいです。
トイレ。離れたところにあって夜一人で行くのは怖そうだなぁと思いました。
謎の小屋。アメリカっぽい。傾いていました。
南湖院を設立した医師・高田畊安の石碑。
今日も旧南湖院第一病舎は、在りし日の姿のまま、茅ヶ崎の地にひっそりと佇んでいます。
おわりに
さて、いかがでしたでしょうか。
旧南湖院第一病舎は、湘南のサナトリウムの中で唯一現存する貴重な建造物です。
敷地一帯が「南湖院記念太陽の郷庭園」として一般公開されており、誰でも訪れることができます。
※ 無料です。
静かで良い場所でした。興味のある方はぜひ訪れてみてください。
■住所:〒253-0061 神奈川県茅ヶ崎市南湖7丁目12869
Google Mapで経路検索すると周囲の住宅街の裏を突き抜けるルートが表示されるかもしれませんが、入り口は敷地の東側にあります。
最初どこから入るのか分からなくて少し迷いました。。
駅からも離れており、アクセスのしづらさは若干難点かもしれません。
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